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十二丁裏
第二 ○法性.はふしやうの室戸.むろとといへとわれすめば有為.うゐの波風.なみかぜよせぬ日ぞなき
　新勅撰.しんちよくせん釈教.しやくきやう巻頭の哥.うたなり。又四国霊場記.れいしやうきには
　たゝぬ日ぞなきとあり。室戸山.むろとやまは。土佐.とさの国.くに明星院.みやうじやうゐん
　の山なり。大師此山にて。能満.のうまん虚空蔵.こくうざうの法.はふを修.しゆし
　たまふ時の御詞.ことばにいはく土佐の室生門.むろふとの崎.さきにお
　いて。寂然.じやくねんとして心に観.くわんぜしかば。明星.めやうじやう口に入。虚
　空蔵.こくうざうの光明.くわうみやう照らし來て。菩薩.ぼさつの威.ゐを顕.あらはし
　佛法無二を現.げんずと。御自筆.じひつにかゝせ給ふと也
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