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二十丁表
　なからの橋.はしは嵯峨帝.さかていの御宇。弘仁.かうにん三年六月に
　始.はしめて造.つくらしめ玉ふ。大師御入定.ごにふぢやう前.まへには。二十餘.よ
　年.ねんに成ゆへ朽.くち落.おちぬべし。此橋.はしの事秘傳.ひでん有.ある
　名所也。なにはの事とは。何はの事。物はの事とい
　ふ心也。それを浪花.なにはによせ給ふ。ふりみふらすみ
　のみ.○は休字.やすめじなり。古哥に神な月ふりみふらす
　みとよみしは。雨のふりふらすさだめなき義.ぎなり。
　これは物.もの古.ふり。古.ふりすといふ古語.こヾなるへし。す
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