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三十一丁表
第二十
○空海.くうかいは虚空.こくうの定.ぢやうに入るものを心せばくも穴.あなと見るかな
　これは大徳寺.とくし一休和尚.おしやう。高野.かうや御來論の時。大師の
　御廟前.ごびやうぜんにてかくはかり。「空海.くうかいは虚空.こくうの定.ぢやうに入り
　もせで心せばくも穴.あなに入かな。とよみ給ひしかば
　たちまち虚空.こくうに微妙.みめうの聲.こゑありて。右の御うた
　聞.きこへしと也。さては大師の御返.かへしと一休.きう感に絶.たえ
　恐.おそれ尊.たつとみ給ひしとかや。則.すなはち其時.そのとき。三股.この松
　によせて作.つくり給ふ詩.しに曰く
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