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手許に五球スーパーが一台もないのは淋しいような気がして、Yahooで五千円で買ったラジオ。キャビネットは立派だが、ラジオ自体はおそらくアマチュアによる組立品。裏蓋はベニヤを切ったもの、主要部品は各社の寄せ集め、ピックアップ端子とおぼしき黄色い端子はどこにもつながっていない。
回路は、標準的な五球スーパーの「安い」方、すなわち 42 ではなく 6Z-P1 を出力管にしたパターン。この種の回路は、局部発振や検波/AVCまわりに若干異同があるにせよ、どのラジオもほとんど変わりがない。下図は、現状から起こした回路図。
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整流管は、明確な指定があるわけではないので、80BK, 80HK でもよいが、6Z-P1 の相棒として 12F と考えるのがふさわしいだろう。ただ、電源トランスのB電源巻線は、300Vで使われているが、6Z-P1, 12F なら 250V タップを使うのが似つかわしいような気がする。ちなみに、一次側の90Vタップは、かつて夜間電灯線電圧が低下しがちだった時代の名残らしい。
出力トランスも汎用タイプのもので、6Z-P1 用の 12KΩ以外に、42 用 7KΩタップとウルトラリニア接続用のスクリーングリッドタップまで付いている。
ダイアルは写真下右のように、KC(1/10)表記と100分表記、それに主要都市のNHK局が書かれ、"Union Super Radio" と記されている。このダイアル板はキャビネットと一体物になっているが、"Victory"と"Union"には別に意味のあるつながりはなさそうだ。適当にもっともらしい言葉を配しただけなのかも知れない。
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整流管以外は、マツダのコークボトル球で揃えられている。6D6 は UZ プリフィクス付表記。ST管スーパー全盛期の最もポピュラーなスタイルだ。写真上左は、同じ様式の 12F を補ったところ。
購入時には「鳴らない」ということだったが、調べたところ、悪い点は、