| 124丁表 | |||||
| 紀元年 | 年号 | ||||
| 千二百九十九年以前 |
一,三〇五 |
乙巳 |
大化元 |
都を遷さる 冬十二月乙未朔癸卯、天皇遷都難波 長柄豊碕老人等相謂曰、自春至夏 鼠向難波遷都之兆也(日本書紀) |
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| 千二百九十七年以前 |
一,三〇七 |
丁未 |
三 |
小郡ノ宮を營らる 是歳壌小郡營宮、天皇處小郡ノ宮、 而定礼法(日本書紀) |
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| 三百三十四年以前 |
二,二七〇 |
庚戌 |
慶長五 |
檢地 九月十八條村及長柄村等片桐市 |
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| 124丁裏 | |||||
| 正の検地あり(郡内記録文書目録) | |||||
| 二百七十年以前 |
二,三三四 |
甲寅 |
延宝二 |
大洪水 六月十三日畿内洪水、十三、十四両日大雨に て淀川筋より水溢れ所々堤防決壊し たり(玉露叢) |
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| 二百六十九年以前 |
二,三三五 |
乙卯 |
三 |
米價 是年米一石の價銀六十二匁より五十五 匁になる(三貨圖彙) |
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| 二百三十七年以前 |
二,三六七 |
丁亥 |
宝永四 |
地震、海嘯 十月四日壬午大和攝津其他十七ヶ國 の地大に震ひ屋舎頽潰に人畜の死 傷するもの其数を知らず、續いて大 海嘯大に漲り攝津其の他十ヶ國其 |
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| 125丁表 | |||||
| 害を被れり(大日本地震資料) | |||||
| 二百年以前 |
二,四〇四 |
甲子 |
延享元 |
鶴の巣籠 三月中旬南長柄村の鶴満寺境内 地と八幡宮との境界に生茂れる 大なる松樹に古来見る事稀なる 鶴の巣を懸けたり(忍鎧和尚日 記参取) |
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| 百九十四年以前 |
二,四一〇 |
庚午 |
寛延三 |
鶴満寺建立 十一月五日京都上善寺の忍鎧和 尚は南長柄村鶴満寺建立に着手 し後宝暦四年十一月二十八日を以て竣成 す此年四月二十一日七年前の松の木に再 び巣を懸け七月中旬巣立せりと因 |
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| 125丁裏 | |||||
| に記す(南長柄長谷川眞徹氏藏 忍鎧和尚日記) |
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| 百八十八年以前 |
二四一六 |
丙子 |
宝暦六 |
大風洪水 九月十六日畿内大風水害(續皇年 代略記) |
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| 百七十二年以前 |
二四 |
壬辰 |
豊崎神社炎上 六月廿九日本庄村豊崎神社此日炎上 す、是に因て旧記悉く焼失し只纔に 戸帳上古の金襴一片を残せるのみと (大阪府地誌) |
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| 百八年以前 |
二,四九六 |
丙申 |
天保七 |
飢饉 是歳飢饉最も甚し此年春雨雨 なく気候不順なり日和少なく曇 |
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| 126丁表 | |||||
| り四月下旬頃朝暮冷気又晴れた 日などはニ三月の如し(貨幣史参考) |
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| 百七年以前 |
二,四九七 |
丁酉 |
天保八 |
大塩騒動 二月十九日、大阪大火、大塩平八郎の 黨、火を所々に放ちて大阪一時に 大火となる 天保七年八年打續く飢饉、米価大に 騰貴し天下餓死する多し、 与力大塩平八郎奉行に説き食庫 を開き貧民を賑はさん事を覓む 納められず、平八郎大に怒り自 藏の書を賣り貧民を賑はす 且戒めて曰く火の揚るのを見ば |
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| 126丁裏 | |||||
| 集り来れと二月九日両町奉行北廻巡 見と定まりけるが渡岡助之進方へ 休息を窺ひ此機会に於て不意に 起り両奉行を打討り其虚に乘じ 市中焼拂ふべしとの企をなし一時連 判に及ぶ、然るに之より同士の反心密 訴に依り遂に事顯れ如何ともする 能はず先んずれば人を制すとの言に 倣ひ吾と我邸に火を放ち救民と書せ る大旗を押立て先づ天満一圓を焼 きたるも城代土井大炊頭の撃破す る所となり徒黨の者敗竄す 平八郎及養子格之助は八軒家より |
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| 127丁表 | |||||
| 小舟に乘って天満橋下に匿れ夜 に入りて四ツ橋より上陸し徒黨を散 じ亀ヶ瀬を越て大和吉野に走る と稱し途に案内者を殺し窃に 大阪に帰り油掛町美好屋五郎 兵衛方に身を潜みしが捕吏の知 るところとなり圍まれて自殺す 時に天保八年三月二十七日朝五ツ時 なり年四十六、墓は天満寺町橋 東詰成正寺境内に在り (大阪繁昌由来記・徳川三百年史) |
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| 九十年以前 |
二,五一四 |
甲寅 |
安政元 |
大地震 六月十四日此夜八ツ時頃大地震す |
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| 127丁裏 | |||||
| さて十三四の両日は此程に替りて暑 さもさまりぬこはけふより六月なれば など言ひあへりしに其夜子の刻過て 頃戊亥の方よりとも辰巳の方よりと も定かならねどドォウ〃〃と響き渡 りて震ひ出でたり、されば家の大小 といはずゆり動く事風荒き日舩に て海をわたるが如く疊の上さへ歩 みかねたり(大阪地震記) |
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| 八十五年以前 |
二,五一八 |
戊午 |
安政五 |
虎列刺病 八日虎列刺病流行す、暴瀉病 又は三日コロリと呼び死者甚だ 多く 七墓にて日々五六百人 |
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| 128丁表 | |||||
| の火葬行へる程なるに衛生上 の智識を欠ける當時の事とて人 は疫病神送りと稱し徒らに藁張 子にて人形を作り之を櫃桶に 入れて郊外に送るに過ぎず(大 阪市史) |
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| 七十六年以前 |
二,五二八 |
戊辰 |
明治元 |
明治革新の變 王政維新に際し世論囂々騒 然として恰も鼎の沸くが如し (大阪市史) |
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| 七十五年以前 |
二,五二九 |
已巳 |
明治二 |
攝津縣 正月二十日大阪府の管地を割きて攝津 縣置かる(仝上) |
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| 128丁裏 | |||||
| 攝津縣改稱して豊崎縣となる 攝津縣今般改めて豊崎縣と稱し 候様被仰出候事(類聚大阪府 布達全書) |
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| 豊崎縣廃せらる 八月民部省達 今般河内豊崎二縣被廃候に付河 内縣管轄は堺縣へ豊崎縣管轄 は兵庫縣へ合併被仰候間此殷 相達候事(仝上) |
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| 七十四年以前 |
二,五三〇 |
庚午 |
明治三 |
淀川洪水 九月十九日淀川洪水にて水量一丈五 尺六寸に上る |
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| 129丁表 | |||||
| 七十三年以前 |
二,五三一 |
辛未 |
明治四 |
大阪府新設 十一月二十日從来の大阪府を廃し 同日更に大阪府を設けらる (地方沿革略誌) |
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| 七十二年以前 |
二,五三二 |
壬申 |
明治五 |
始めて區戸長を置く 五月二十二日大阪府より太政官第百 八十四号布達と共に左の達あり 此度別紙の通御沙汰に付從来 の庄屋、年寄、全て相廃止先達而 相達候地區并庄屋年寄一支配 の定限により別紙規則書の通更 に區戸長を置くに付規則の通来 る六月十日限に公撰入札可差出 |
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| 129丁裏 | |||||
| 事 右之通管内無洩相達する者也 (以下略す)(類聚大阪府布達全書) |
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| 七十一年以前 |
二,五三三 |
癸酉 |
明治六 |
裁判所開廳 一月十八日初めて裁判所中之島一丁目 に設けられ聽訴鞠獄の事務取 扱ふ(仝上) |
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| 長柄橋架設 九月十七日北長柄村の長柄橋成 れり之により八十歳以上の者通り 初めをなす(江口村中野氏文書) 因に言ふ、此橋木造長九十三間 二尺五寸幅二間後幾許もなくして |
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| 130丁表 | |||||
| 其名を豊崎橋と改む | |||||
| 七十年以前 |
二,五三四 |
甲戌 |
明治七 |
埋葬地新設 八月二十日大阪府第二百五十五号達 今般長柄村に於て埋葬地所取 設候條来る九月一日より住居 の場所を不論一般埋葬差免候 (類聚大阪布達全書) |
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| 六十八年以前 |
二,五三六 |
丙子 |
明治九 |
火葬場開設 六月二十八日大阪府地第百五号達 府下土葬場建設の儀兼て府下 のものへ許可致置候處北長柄 村火葬場去る二十五日より開場 の殷過日届出候條此旨市中 |
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| 130丁裏 | |||||
| 並に接近村落へ心得の爲無洩可 相達候事(仝上) |
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| 六十七年以前 |
二,五三七 |
丁丑 |
明治一〇 |
疫疾流行 自夏至秋虎列刺病流行、府下 の患者千六百十八人内死亡千二百 二十七人 最も猖獗を極めたり 南長柄村鶴満寺を以て假避病 院に充て難波村、野田村、市 岡新田等にも亦避病院を設け 患者を収容したり(大阪府地誌) |
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| 五十九年前 |
二,五四五 |
乙酉 |
明治一八 |
大洪水暴溢 六月大洪水淀川に氾濫し攝河沿 川の地其害を被らざるはなく惨 |
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| 131丁表 | |||||
| 状最も甚しかりき(大阪府編纂 洪水誌) |
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| 傳染病流行 是年自四月至十二月傳染病流 行 今年の洪水時より発生せし が如し 總数千二百六十人にして内虎列刺 六五七 腸窒扶斯二一一、発疹窒 扶斯三、赤痢三、天然痘三八五 実布的里亜一 天然痘患者かく多く出でたるは 本年六月稀有の大洪水ありて自 然自衛に欠くる所ありしより萌発 |
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| 131丁裏 | |||||
| せるものならん(大阪府誌参取) | |||||
| 戸数及人口 本年末南長柄村、國分寺村 北長柄村、本庄村、南濱村 に於ける戸数及び人口は 戸数五〇四人口二,五〇六(男 一,二〇九 (大阪府書類) 女 一,二九七 |
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| 五十八年以前 |
二,五四六 |
丙戌 |
明治一九 |
傳染病流行九 自六月至十二月頃流行の兆を呈九 し六月中旬に至り其勢衰退に傾九 きしに暑気の加はるにつれその九 勢頓に猖獗を逞うし同月下旬九 より八月に亘りて殊に激烈を極 |
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| 132丁表 | |||||
| む(大阪府統計書) | |||||
| 五十七年以前 |
二,五四七 |
丁亥 |
明治二〇 |
物價 是年米一石四円九十一銭麥一石 二円三十銭(中野氏永代記) |
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| 五十五年以前 |
二,五四九 |
已丑 |
明治二二 |
市町村制施行 豊崎村生る 四月一日より市町村制施行せら る(市町村例規) 町村制施行に依り本庄村、南 濱村、北長柄村、南長柄村、 國分寺村を廃し以上の境域 に依り更に一の新村を設置 せられしもの、即ち豊崎村に |
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| 132丁裏 | |||||
| して村名の起る所は往昔 孝徳天皇の宮居させ給ひし 難波長柄豊碕宮の旧跡地な るが故に特に此名を選定せ られたるものなり 而して同役場は大字本庄百九十 一番地に置けり。 |
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