（参）染川翫楽作　十二月　よしこのぶし

（参）小歌志彙集　十二月行事　文化二〜天保元

（参）日本音曲全集七（十二ヶ月）文化四〜五

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• まづ初春の　暦開けば　
  心地良いぞや　皆姫はじめ

  （参）十二月（上方唄）（桂米朝：艶笑上方落語／いろはにほへと）

  • とんとんとん　まず初春の　...

• 一つ　正月　
  歳を重ねて　弱いお客は　
  つい門口で　御礼申すや　
  新造禿は　例の瓦器　
  取りどり

（参）歌舞伎下座音楽（鞠唄）

• 上方では下記の唄を用う。
• (上方鞠唄十二ヶ月)
• 二上り〜どんヽヽヽヽヽヽ先づ初春の暦開けば、心地よいぞや皆姫始め、一ツ正月年を重ねてよわいお客はつい門口でお礼申すや新造禿はかわらけとりヾヽ。
• なずな七草　囃立れば　
  心行き行き　ついお恵比寿や　
  じっと手に手を　注連の内とて　
  奥も二階も　羽根や手鞠の　
  拍子揃えて　音もどんどと　
  突いてもらえば　骨正月や

  （参）十二月（上方唄）（桂米朝：艶笑上方落語／いろはにほへと）

  • ...　羽根や手まりで　...

  （参）端哥どヾ逸第三編

  • 人眼しのんでツイよりそふて
  • 十二つき〜じつと手にてを。しめのうちとて。おくも二かゐも羽ねや手まりで。おともどんどヽ。ついてもらへばほね正月や
  • すゐたどふしのさし向ひ

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• こたへかねつつ　行く如月や　
  漏れて流れ出　水も薪の　
  能　恥かしや　
  摩耶も祭りか　初午そうに　
  抱いて涅槃の　雲に隠るる　
  屏風の内で　床の彼岸か　
  聞くも聖霊　

  （参）十二月（上方唄）（桂米朝：艶笑上方落語／いろはにほへと）

  • ...　いく如月の　もれて流るる水も薪の　...

  （参）好色万金丹

  • 二月は初午、十五日の涅槃、廿二日の聖礼などつどつどいふにおよばず

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• ああ良い弥生と　指で悪洒落　
  憎とふっつり　桃の節句は　
  汐干と云うて　痴話の炬燵で　
  足に貝踏む　衆道月こそ　
  高野御影供や　

  （参）十二月（上方唄）（桂米朝：艶笑上方落語／いろはにほへと）

  • ...　衆道ずきとて　...

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• さて水揚げの　疼き卯月も　
  後にや広々　釈迦も御誕生　
  息も絶間の　床の練供養　
  撞くに夜明けの　鐘の響きは　
  権現祭

  （参）十二月（上方唄）（桂米朝：艶笑上方落語／いろはにほへと）

  • ...　息も当麻の床の練供養　つくや夜明けの　鐘のひびきに権現祭　...

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• 濡れてしっぽり　五月雨月の　
  道鏡まさりの　幟竿立て　
  まくや粽の　節句　
  御田の紋日　喜契紙　
  長命薬

  （参）十二月（上方唄）（桂米朝：艶笑上方落語／いろはにほへと）

  • ...　道鏡まさりの幟棹立て　兜ずいきの　巻くやちまきの　...

  （参）潮來風

  • さつき五月雨よもぎに菖蒲わしはおまへにのぼりざほ

  （参）男色大鑑

  • きのふは廿八日御田

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• 行くをやらじと　止めて応りゃ　
  つい林鐘に　愛染と　
  涼み祇園の　ほこほこ饅頭　
  子供時分は　宵夏神楽　
  過ぎた印か　いかい提灯　
  地黄卵で　精をつけては　
  皆お祓いや

（参）十二月（上方唄）（桂米朝：艶笑上方落語／いろはにほへと）

• ...　つい林鐘に愛染の　...

（参）色葉字類抄

• 林鐘リムシヨウ六月名

（参）守貞漫稿

• 六月朔日四天王寺愛染祭

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• 付ける文月　折にふれての　
  七夕客も　娘仲居や　
  口説き取るのが　音頭床とよ　
  肥えてむっちり　白き太腿　
  通を失う　萩月

  （参）十二月（上方唄）（桂米朝：艶笑上方落語／いろはにほへと）

  • 浮気なかばにつける文章　折にふれての七夕客も　盆の間は　踊りかこつけ　娼や仲居を口説きとるのは　音頭床とよ白き太腿　通を失う萩月

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• さても楽しみ　血気盛りの　
  気負ひ口には　叔母姪月も　
  くっと月見りゃ　いざよい君と　
  また取りかかる　二度目の彼岸は　
  これも成仏　得脱と

  （参）十二月（上方唄）（桂米朝：艶笑上方落語／いろはにほへと）

  • さても頼もし　血気盛りの　叔母めい月や　...
  • ...　またとりかかる二度目の彼岸　これぞ成仏得脱の

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• 憎い可愛いの　声も菊月　
  心節句や　茶うでするのか　
  まめの月とや　祭り仕舞ば　
  皆片端に

  （参）十二月（上方唄）（桂米朝：艶笑上方落語／いろはにほへと）

  • いとし可愛の　声を菊月　茶臼でするのが　豆の月とて　みなかたはしに　祭りしまえば　二折り三折の

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• 延をきかして　神無月は　
  亥の子餅とて　子供も大人も　
  御命講のあたりも　五夜も十夜も　
  搗いてもらえば　ほんに誓文払いや

  （参）十二月（上方唄）（桂米朝：艶笑上方落語／いろはにほへと）

  • のべをきらして　かみなし月よ　亥子餅とて　大人も子供も　御命講のあたりを　...
  • ...　ほんに誓文　強いお方じゃ

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• もちと霜月　そこか吹屋の　
  ふいご祭りか　顔は上気の　
  ほんに御火焚き　大師講して　

  （参）十二月（上方唄）（桂米朝：艶笑上方落語／いろはにほへと）

  • もそと霜月　泡を吹きやの　ふいご祭か　せいお火焚の　大師講して

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• 勧められつつ　つい師走れば　
  男愚かや　良いことはじめ　
  陽気浮気の　箒客こそ　
  西や南を　掃いて廻るが　
  煤取り　後にくたびれ

  （参）十二月（上方唄）（桂米朝：艶笑上方落語／いろはにほへと）

  • すすめられつつ　また師走れど　こともおろかや　...
  • ...　陽気浮気の箒客とて　中を南をはいて廻るや　...

  （参）伊勢音頭恋寝刃

  • あれも是も、掃歩くと箒客ぢゃと異名をつけます

• ほんの餅月　早節分や　
  穢れ不浄の　厄を祓うて　
  豆の数取りや　つい三百六十　
  ついた一二三よ

  （参）十二月（上方唄）（桂米朝：艶笑上方落語／いろはにほへと）

  • ほんの餅つき　はや節分の　...
  • ...　豆の数々　ちょと三百六十余ついた　ひいふうみいよう

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• 十二月まり歌　終わり

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• 先初春のこよみひらけばここちよいぞやみな姫はしめ。

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• 一つ正月としをかさねてよわいお客はついかとぐちで。お礼申すやしんぞかむろはれいのかわらけとりヾヽ。

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• なづな七草はやしたつればころいきヽヽついおゑびすや。じつと手に手をしめのうちとておくも二かいもはねやてまりのひやうしそろゑておともどんどとついてもらゑばほね正月や。こたへかねつヾいくぎさあぎやもれてながれでみづもたきヾののふはづかしや。

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• まやも祭りか初午そうにだいてねはんのくもにかくるヽびやうぶの内でとこのひがんかきくもしやうらいあヽよいやヽヽヽとゆびでわるじやれにくとふつつり桃のせつくは汐干といふてちはのこたつで足にかいふむしゆだう月こそ高やミゑくやさて水上の。

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• 卯月ヽヽものちニやひろヾヽしやかもごたんしやういきもたへまのとこのねりくよつくによあけのかねのひヾきはごんげんまつり。

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• ぬれてしつぼりさミだれ月のどうきやうまさりののぼりざをたてまくやちまきのせつくおんだのもんびきけいしちやうめいぐすり。

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• いくをやらじととめてこたへりやついりんじようにあいぜんとすヾみぎおんのほこヽヽまんじう。
• こどもじぶんはよいなつかぐらすぎたしるしかいかいてうちんぢわうたまごでせいをつけてはみなおほらいや。

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• つけるふみ月おりにふれてのたなばた客もむすめなかいやくどきとるのがおんどとことよこゑてむつちり白きふともヽつうをうしのうはき月。

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• さてもたのしみけつきざかりのきをひくちにはおばめい月もくつと月見りやいざよいきみと又とりかヽる二どめのひがんはこれもじうぶつとくだつと。

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• にくいかわいのこゑもきく月こころせつくやちやうでするのかまめの月とやまつりしまへはみなかたはしに。

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• のべをきかしてかみなし月はいのこもちとてこどもヽおとなもおみごのあたりも五やも十やもついてもらへばほんにせいもんばらいや。

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• もちとしもつきそこかふきやのふいこ祭かかほはしやうきのほんにおひたき。

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• だいしかうしてすヽめられつヽついしはすればおとこおろかやよいことはじめようきうわきのほうきぎやくこそ西や南をはいてまはるがすヽとり。

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• のちにくたびれほんのもち月はやせつぶんやけがれふじやうのやくをはらふてまめのかづとりやつい三百六十ついた一イ二三イよ

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• 十二月まり歌　ヲハリ

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