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木戸坂池は、かつてはもう少し大きな池だったのではないだろうか。下新田村の北方、木戸坂と呼ばれた山裾から北西に向かう谷の出口に堤を築いて作られている。この池からの井路は、すぐ下で、春日大池から下ってきた井路に入り、高川本流との合流点に向かう。村誌等に記述がないので、もともと個人池だったのだろうが、現在は春日水利組合の管轄だ。 |
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近寄ってみると、ずいぶん浅くなっているのがわかる。池が小さく見えるのは、以前は谷のもう少し奥まであった水が、減ったままの状態が続き、尾部が干上がって久しいからなのだろう。さて、露出した堤の内側に、笹や草で壁と天井をこしらえた、怪しい小屋があって、三人ほどのおじさんが息をひそめている。別に、いい歳をしてヒミツ基地で遊んでいるのではない。と言って、釣り糸を垂れているのでもない。バードウォッチングのポートなのだな、つまり。 |
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谷の西南側の土手上に、竹藪に囲まれた小さな池があり、すぐ下の若干の畑の用水となっている。ちょうどこのあたりが、桃山台と春日の境界にあたり、以南は山に沿ってマンションが建ち並ぶようになってきた。 |
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木戸坂池と皿池の間を入ると、谷の奥に、隠れ里のような小さな桃畑がある。山の向こうには、北大阪急行電鉄の車庫があり、ニュータウンの吹田・豊中市境となるのだが、こちら側は、なんだか浮世離れした別世界のように思える。 |